有責配偶者からの離婚請求において離婚合意・低額和解を得られた事例(解決事例42)
有責配偶者からの離婚請求において離婚合意・低額和解を得られた事例
依頼者:男性(Xさん)
事情
相談者(Xさん)は、妻と折り合いが悪く、何かと夫婦げんかをする状態でした。妻は怒るとXさんを家から追い出したり、ベランダに出したりする始末でした。
そのため、Xさんは知人女性と浮気するようになり、ある日妻にその事実が発覚してしまいました。
それからは、妻に給料を全額取り上げられ、Xさんはやむを得ず、自転車で通勤する状況となってしまい、困り果てたXさんは、弊事務所にご相談にいらっしゃいました。
当事務所において、Xさんが有責配偶者である離婚請求(婚姻破綻を招へいした当事者からの離婚請求)の為、
①訴訟では離婚判決を得るのは困難であること、
②調停で離婚を成立させるためにある程度の出費はやむを得ないこと 、を話して、調停で離婚できるように方針を決めました。
Xさんも、現在のひどい状況から逃れるのであればそのほうがよい、との判断から離婚調停を求めることとなりました。
結果
調停では、解決金をXさんが妻に対して200万円支払うことで双方離婚に合意、それでもXさんは給料を今まで全額取られていたので以前より生活は楽になった、と納得して離婚に合意しました。
解決ポイント
有責配偶者からの離婚請求においては、① 調停離婚で離婚をまとめる必要が高い
② 出費はやむを得ない という2点を、まず依頼者が了解する必要があります。
なぜなら、有責配偶者からの離婚請求については、最高裁判例において離婚要件を加重されているからです。
本件においても、何とか調停でまとめるために反省の意を示し慰謝料の支払いをして、ようやく離婚合意にたどり着きました。
しかし、慰謝料額については一般の不貞損害賠償より低額で和解でき、Xさんにとっては充分な条件で離婚合意することができました。
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